Xマウントで使う中望遠レンズを探していて、どれにしようかと迷った話です。ここで言う中望遠とは50mmから80mm程度であり、フルサイズ換算では75mmから120mmあたりです。ポートレートレンズなどと言われるものです。APS-Cなので50mmでは中望遠になります。
なお、今回選ぶ基準は私の使いたい状況、つまりスナップ、風景、静物など、歩いて持ち運びながら使うといった内容と、価格とコスパです。中古を考えていますが、もし新品と中古がそれほど価格差がなかったら新品もありということにします。価格は5万円以下としておきます。これ以上ならNokton 50mm F1.2 xマウントもありですが。
その付近のレンズとしてはスーパータクマー55mmF1.8を持っているのですが、風景などを撮る場合は眠たい表現になるのでもっと現代風に写るのを求めています。このレンズは明るい屋外で順光に近い場面であれば解像度はやや低いものの、レトロな雰囲気になって好きなのですが、それ以外はコントラストや色調などが劣ります。
考えた候補は以下です。AF,MF混在です。あるレベル以上のクオリティで写ればどんなのでもいいと思ったので来るもの問わずです(笑)
- XF60mm F2.4 R Macro
- XF50mmF2 R WR
- XF56mmF1.2 R WR
- XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro
- Pancolar 50mm F1.8 MC
- Tessar 50mm F2.8
- Jupiter-3 50mm F1.5
- Jupiter-8 50mm F2
前半がFUJIFILM純正、残りは東ドイツのCarl zeiss Jena,それとロシアのオールドレンズです。
結果として今回は2番目のXF50mm F2 R WRとしましたが、これを選んだ経過を書きたいと思います。
FUJIFILM純正
1.XF60 F2.4 R Macro
2012年発売のハーフマクロレンズです。Xマウント初期のレンズであり、AFは遅めですが、写りの評判もいいようです。

換算90mmになるレンズです。魅力としてハーフマクロ、描写、ボケ具合がいいです。中古で買うとしてネットで探すとそれなりの個体数が見つかります。ただ古めであり、使い込まれたものが多いので全体的にくたびれたものが目立ちます。稀に美品もありますが、そんなのは5万円を超えていてそれなら他の候補も考えることができると感じました。
元々MFでもいいと思っていたので、AFが遅いというのもあまり気にしてなく、候補の最後まで残った製品です。
2.XF50mmF2 R WR
2017年発売の一般的にはF2シリーズの中の50mmです。インナーフォーカス、防塵を備えた軽量なレンズです。

このレンズはもっと明るいXF56mmなどと較べ、やや日陰的な存在ということです。また先細りという形状も人気が出ない原因のひとつのようです。それでもコスパがいい、軽い、写りがいいということで決定的な欠点がないレンズです。
重さも200グラムと軽いし、インナーフォーカスと防塵防滴、金属ボディというしっかりした造りの製品です。それに価格も安い。
3.XF56mmF1.2 R WR
2022年に発売された40M対応のレンズです。大きなボケが期待できるF1.2が売りです。なおWRがない旧機種もあり、価格はこれの半分くらいとなっています。

重さが445グラムあり、大きいです。画質優先用として使うのでしょうが、長時間カメラにつけて歩くのはややキツイかもしれません。
先のXF50mm F2はこれの半分の重さと価格です。やや長い焦点距離とF値には敵いませんが、ボケ度が欲しいならこのXF56mmなのでしょう。
4.XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro
2017年発売の等倍マクロです。中望遠ですが換算120mmとなり、やや画角が狭くなります。

FUJIFILM純正としては高価な部類に入るレンズです。レッドバッジの標準ズームに近い価格です。
重さも750グラムとカメラボディより重いです。
オールドレンズ
マウントアダプター前提で使う候補です。サードパーティー品の最新AFもありますが、魅力ある製品がなかったのでチラ見でやめました。
中古レンズを購入するときは実物を見て触るのがベストですが、ここ北陸ではそういう店も非常に少なく、通販の店の信用度に頼って買うことになります。過去にオークションなどの個人間売買でも買ったことはあり、ハズレを引いたことはないのですが、せっかく費用をかけずに厳選しているのにもしそうなったら残念なのでできれば返品、可能なら触れるものを選びたいです。
ネット上の画像からは真の埃やチリ、カビの状態はわかりません。光線や撮り方でかなり変わってきます。ましてや、使われてウン10年経過したレンズが全くきれいな状態であることはあり得ません。もしそういうのがあったらメンテナンスしてあり清掃しているのでしょう。
5.Pancolar 50mm F1.8 MC
ご存じCarl zeiss jenaのレンズです。ゼブラもありますが、マルチコートのある黒鏡筒が写りも良いということで候補にしました。とは言え、もう40年以上前のレンズです。
出品されているのはピンキリです。ジャンク、フィルター取り付けのフランジが歪んでいる、使いすぎてやけにテカっているのがあるかと思えば、新品同様品もあります。歴史あるレンズなので玉数も多く、ネット販売では何となく怪しいものもあるようです。例えば赤文字MCの個体、シリアルナンバーが7桁もしくは、8桁の10110000以前なら赤文字MCであるという、 よってこれ以降のシリアルナンバーは、白文字MCということです …というのがどこかに書いてありましたが、それなら次の画像のはなんだろうと。本物なのか偽物なのか、それとも?ネット情報は半分が嘘とどこかにあったような。

売っている通販サイトが悪いわけではないと思いますが、レンズをみる眼を養ういい勉強と考えています。noteで見た記事に、印字してある銘板を外したら別のレンズのが現れた、というのを見たことがあります。
ベルリンの壁崩壊、東西統合辺りまでの製品なので、同じPancolarでもいくつかの種類があります。フロントに彫ってある文字の違い、また巷では例えば同じマルチコートでも赤文字MCがいいとかあるけど、本当にそうなのかなとも思います。
このレンズはこれまで使ったことも実物を見たこともありません。そこでネットで多くの作例を見ました。色調、コントラスト、雰囲気は良し、ピントが合えば現在でも通用する描写です。それにボケ方は最近のレンズにはない味があります。
このレンズ設計はダブルガウス型のPlanarに似ています。Planarと言えば泣く子も黙る有名なレンズですが、写りがいいはずです。もし実物を見て触って買えたならいいのですが。
6.Tessar 50mm F2.8
テッサーレンズは100年以上の歴史があり、3群4枚構成の簡素な構成で写りが良いということでかなりの採用があります。レンジファインダーなどのカメラでもかなりの割合でテッサー型レンズがあります。


中古を探すとかなりの玉数があるせいもあり、価格も安いです。それも程度が良いものが多いようです。よくオールドレンズの入門用としてスーパータクマーが挙げられていますが、写りが良いという意味ではこのテッサーもありかもしれません。
このレンズも考えましたが、風景など、総合するとPancolarのほうが上位機種ということで今回は候補から外しました。
7.Jupiter-3 50mm F1.5
Carl Zeiss JenaのSonnar 50mm f1.5の光学コピー品です。Planar系とはまた違った写りをします。


いくつかのサイトで作例を見るといい写りです。強いて弱点を挙げると最短撮影距離が1mということ。寄れないです。上の画像は古いタイプですが、黒鏡筒もあります。ところで10年くらい前にこのレンズを蘇らせたのがありました。New jupiter-3 とあり、これ欲しい、と感じました。

しかし中古はあるけど高いですね。
8.Jupiter-8 50mm F2
上のJupiter-3の弟分です。後期は黒鏡筒となります。マウントはL39です。

これ用のマウントアダプターがないので別途購入することになります。だたJupiter-3のほうに興味があるので今回は候補からは外しますが、いつかは使ってみたいレンズです。
結局 XF50 F2 R WR にした
どのレンズもそれぞれ良し悪しがあり、非常に悩みますが、最終的にこれにした理由は以下の通りです。
- 現代風の写り
- 防塵防滴仕様
- 200グラムと軽い
- FUJIFILM純正であることの少しの安心感
- フィルター径が46mmであり、使っているNokton 23mm F1.2と同じものが使える
- Exif情報が得られる
- 割とそれなりに寄れる
- 中古でも程度の良いものが多め
- 10年以内の製品である
このレンズは線が太目であるとのことですが、もしこれが嫌なら明瞭度である程度は補正できそう。

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