最近はラジオに凝っていて、心地よく聴きたいという気持ちとツール的な意味で何台か購入しています。
日本ではFM移管が進んでいるようで、これは設備投資などの面から仕方ないことでしょうが、物陰でも遠くても聴こえるというAM独自の良さは捨てがたいものがあります。NHKでもラジオ第二がなくなるようであり、寂しいものがあります。ただ第二は教育的な内容が多いので個人的にはあまり聴かず、ほぼ第一のみなのでいいと感じます。第一はニュースや天気予報、ラジオ深夜便など、聴いている方も多いと思いますし、地震などの速報もあり、捨てがたいです。
ICF-801
話はこのラジオに戻ります。既にこれの後継機種が出ていて、新品で買うことはできず、中古か稀にあっても未使用品ということで探しました。音が良いラジオ、日本製ということで人気機種であり、中古でも新品時の値段(5,900円税込み)になっています。ましてや程度の良いものでは万円超えの物も普通にあります。結局手に入れたものは中古で程度は普通、値段も送料込みで4,000円未満でした。
SONY ICF-801
十和田オーディオで製造されたもので、2009年から販売されています。12cmのバーアンテナ、大きめのスピーカー、音が良いということで人気があります。アナログ方式のダイアルチューニング、文字盤表示灯と、使っていてベーシックさがいい感じです。
買ったラジオの状態
ネットでの不具合を見ているといくつかの不具合があるようで、主に二つあります。一つはチューニングダイアルを回した時のガリ音、もう一つは音量ボリュームを回した時のガリ音です。
チューニングダイアルのほうは全く問題なかったのですが、音量ボリュームはガリっていました。それも位置に関係なく中くらいの音量で【ガッ】と鳴るものですから夜に小音量で聴いているときはびっくりします。これを修理というか交換しようと思います。
キャビネットの外観は特に大きな傷もなく、それなりのまあまあきれいな状態でした。よく汚れていそうなのが電池の端子金具です。液漏れだとか周囲の湿気で錆び気味だとかありますが、今回のはきれいです。前面スピーカーの金網部分には小さな錆びがありますが、許容範囲です。
音量ボリュームを交換
ガリ音は我慢できないので交換しようと思います。応急処置はできますが、暫くするとすぐに元に戻りガリますので。
注文
このボリューム、アルプス製のRK09K1110B1Rで50kオームA特性のが使われているようですが、これを探しても2025年現在入手できないようです。案外、秋葉原あたりに行けばあるのかもしれませんが、地方では容易に行くことはできません。
さてどうするかと思案していたところ、あるサイトにBOURNS(ボーンズ)に互換品がある、とありました。早速データシートで比較すると形状は同じで特性も同じものがDigikeyにありました。以下はその型番です。
PTV09A-2020F-A503 メーカー:BOURNS
部品が200円くらいで送料が500円くらいですが、これをマルツオンラインから発注しました。店頭までの交通費はかかるものの送料はゼロです。数日で入荷したメールがあり、受け取りました。近くにマルツがある場合、おすすめの入手方法です。それか、電子関連の業務の方、取り寄せる際、ついでに紛れ込ませればOK(笑)
バラして交換
このラジオ、バラすのは割と容易ですが、いくつかコツがあります。以下は実際にバラして感じた個人的な内容です。
- チューニングツマミと音量ツマミは外しておいたほうがいい
- ショート防止に電池は外すこと
- ACコードも外す
- 前蓋、後蓋のどちらからでも外すことができる
- 後蓋を外して作業するときはロッドアンテナからの電線の基板側をハンダで外すとやりやすい。もちろん元にハンダすることを忘れずに。
- 基板面に極細のバーアンテナからの線が這っているので切らないよう注意
- 周波数表示板と指針を傷つけないよう割らないよう
- 取っ手の両端の出っ張りを破損させないよう
左の画像はバラしたところです。前、後、基板になります。
次の画像は前側基板です。この個体のシリアル番号は188xxxだったので前期型と予想していましたが正解です。基板上側のDIP8ピンICがあるのが前期型です。
次の画像は音量ボリュームです。右側は外したもの、左はこれから取り付ける新品です。見た目も同じで取り付け後もまったく同じです。



ボリュームは紙エポキシ片面基板に後ろ側からハンダされているのでハンダ吸い取り線かバキューム式ので除去します。あとは新品をハンダするだけです。この作業自体は慣れている人であれば容易ですが、強いて言えば、取り付けの垂直度と傾きには注意してください。僅かの角度がツマミを付けた時には目立ちますし、本体と擦れます。
組み立て時、あまりに強くツマミを挿入するとボリュームを壊すことになるのでまだカバーをつける前にツマミを押す反対の力でボリュームの背面を押すといいかもしれません。基板ハンダ部には力が加わらないようにという意味です。なにせハンダ部5点に片面基板なので強くはないです。
あとは電線を挟まないようにして元に戻します。その時、ねじを2,3本仮締めした後で電源スイッチ、バンド切り替えなどがうまく動作して聴こえるかも確認したほうがいいでしょう。
周波数指針ズレを調整
デジタル表示と違ってアナログ指針のラジオは多少表示と実際の放送がずれていても気にはなりませんが、約50kHzずれているので調整しようと思います。例えば、NHK金沢第一放送局(JOJK 1224kHz)を聴いているときの指針は1,180kHz付近です。ローカル局だけならまだしも、夜は遠くまで聴くのである程度正確でないと見つけにくくなります。
このラジオのチューニング機構を簡単に言うと、チューニングツマミの回転でギヤが回り(ギヤ1とする)、それがバリコン軸に直結のギヤ(ギヤ2とする)を駆動するというものです。因みに、表示指針はギヤ1にかけられた小さな歯つきベルトで上下動されています。

ということは、どれかのギヤを外すかベルトを外すかしないと表示位置調整できないことがわかります。
暫く眺めると、ギヤ1には金属でカバーがあり、そのカバーを外してベルトを外し、ベルトをずらすのが近道だとしました。ただ、これがなかなか厄介な作業で、ベルトを外すと全体がずれ、バリコン軸を動かないようにしても位置決めしにくかったです。文字盤は両面テープで固定されていても、隅から丁寧に剥がすと上手く外れます。くれぐれもせっかちにバリッとやると壊します。
結局数回作業を繰り返して納得のいく誤差にしました。±10kHzには入っている感じです。
他 小改造
触ると面白いラジオです。以下、いくつか改造や感想など。
バッテリーのこと
単二電池を三本使うのですが、エネループでも使用可能です。いつも常用しているのが単三型なので単二変換アダプタを使いますが、このままだと使えない。なぜかというと実際の電池は単三より単二のプラス側の出っ張りが長いので、単三エネループを使うとラジオ側の電極周囲のガード樹脂にあたって接触しません。
この問題を回避するには何かを挟むのが対処ですが、よくネットで見るのがクリップを入れる方法です。欠点は電池交換で落ちる外れるのが面倒です。
それでどうしたか。ガード樹脂を半分ほど削りました。これで単三でも接触するし、ガードが残っているのでずれることはありません。電池自体がそれほど動いても電極金具からずれてしまうとは考えられませんのでこの改造はよしとします。
豆球のこと
暗いところで局を探すために文字盤の照明があります。しかしやや暗いのでもっと明るくしようかと考えましたがこの改造は今のところやめておきます。
理由は上側から照らすせいで下側がやや暗いことですが、何とか暗いところで目が慣れれば見えるのと、30秒くらいでフェードアウトする回路が例えばCRによる放電などの仕組みで、LED追加による電流変化で変な時間になるかもしれません。
高音
このラジオのいい音の要因、中高音まできれいに聴こえるというのがあります。前期型なので余計その傾向があるようですが、時にはそのノイズや高いうなりみたいなのが耳障りなときがあります。
ハイカットしたいところですが、トーンコントロールがないので何かでやや高域を抑えたいところです。しかし高音が出ないよりましなのでこれもこのままにしておきます。
このラジオ、新品では売っていないのですが、フリマやオークションなどでやや高価ながら入手することが可能です。中古ということはコンディションがどうなのか気になるのですが、簡易な修理ができる方であればやってみる価値はあります。
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