Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 Aspherical X-mountの使用感など

今年の8月からこのレンズを使い始めて三ヵ月経過しました。コシナが販売しているMFレンズです。MFということで小さく明るく、撮るということを楽しませてくれるレンズです。使ってみた感想を書きたいと思います。

以下に出る作例は、jpeg撮って出し+リサイズ、またはRAW現像+リサイズとなっています。

目次

MFレンズのメリット

FUJIFILMから純正品として売られているのはAFレンズであり、型番でいうとXFまたはXCレンズです。X-T系用として最適に設計されています。サードパーティー品ではAF,MF両方のレンズが2025年11月現在はそれなりの種類が出ています。

レンズでズームと単焦点、どちらもメリットデメリットがあるように、AF,MFについても同様です。撮影シーンに合わせて選ぶことになります。とは言え、どれか一本ということで通すとなるとやや適さないことがあります。ここではMFレンズのいいところだけ考えたいと思います。

置きピン

予め焦点距離を設定しておくことです。特に広角系でやや絞り気味にすると数メートルより遠いところが撮れます。スナップなどで連続的に撮りたい場合は置きピンが有効です。以下の作例ではやや絞って5メートルくらいに合わせておけば大伸ばしをしない限り鑑賞に耐えるものが撮れます。

被写界深度といいますが、この範囲に全てきれいにピントが合うという意味ではありません。あくまでも見た目そう見えるということです。実際はピントの芯から離れるに従ってボケが大きくなります。

撮影者の意図通りにピント合わせ

AFではピントが出ないシーンがいくつかあります。

  • 森の中でたくさんの木々、葉っぱが遠近にあるような場合
  • 空を撮りたい、雲を撮りたい
  • 水族館での生き物撮影。クラゲなど
  • 暗いところ

森の中でたくさんの木々、葉っぱが遠近にあるような場合、AFでは何度も合わせなおす必要が出ることがあります。また、空を撮りたい、水族館での生き物撮影、暗いところでも関係ありません。

以下のようなシーンでは、AFだとやや難しい。

明るさ

AF機構がないので同じサイズであれば明るくできるメリットがあります。同じF値であればAFレンズは大きくなってきます。

遠くの風景を撮るときはあまり気にしませんが、近くをぼかしたいときや暗い状況ではF値は小さいほうが有利になります。一絞りでも明るいほうが自由度が持てます。

F2.8でも明るいほうですが、F2やF1.4など体験すれば違いは判ります。

今更ながらMFレンズのメリットを上に並べてみました。

NOKTON 23mm F1.2について

このレンズ、小さいです。APS-C用ということも関係ありますが、箱から出すと「あれ?」という印象です。本当にXマウントに装着できるのかといった印象です。しかし持った感じは金属の塊、ひんやりとザラリとしていていい造りだなと思わせます。

操作環

絞りとピントリング、両方とも回した感触は好感が持てます。ピントリングですが、ネットを見ていると「グリスが効いている感じ」とか「ヌメッとした」という内容が見られますが普通のMFレンズだと思います。AFのスカスカなリングから較べればということでしょうが、このレンズよりもっとそういうレンズは多くありますし、特にそうでないと言えます。過度に期待をもってこのレンズを買われた方がガッカリしないようにお伝えしておきます。

とは言え、撮影しながら操作はしやすいと思います。普通に、ということは不満なく、ということです。

EVFでの見た感じ

X-T4に取り付けて覗いてみます。EVFということで明るさは一定にされていますが、このレンズを使っての印象は「明るいし明瞭」ということです。クリアな感じとも表現しておきましょうか。

実際に撮った結果はそれほどでもないように思えますが、ヌケがいいというかファインダーを覗いた時の立体感があります。

絞り変化

絞りですが、開放だと面白い写りをします。全体にポワッとした雰囲気が出て周辺減光もややあります。中央にメインとなるものを持ってくるようなシーンで生かされるはずです。

同じシリーズの35mmもありますが、それと較べて絞りによる変化は少ないと聴いています。35mmは極端な言い方をすれば、開放と絞った時、同じレンズかと言いたくなる変わりようみたいですが、このレンズはそうではありません。光の具合にもよりますが解放から芯のある描写をしてくれます。

以下は日本のベニスと言われる新港の内川です。やや曇りの天候、絞り開放、被写体との距離は約4~5mです。明るいので電子シャッター動作となっているようです。

これがF2まで絞ると更に締まってきて、それがF5.6前後まで変わりません。絞りすぎは回折の影響が出るとありますから絞ってもF8で使っています。次の作例は下田市ペリーロードでの一コマです。表示板までの距離は約1メートル。絞りF2です。

下田市 ペリーロードにて   絞り:F2

このレンズの特徴は絞り羽が12枚ということで、ボケがきれいです。偶数ということは光条が同じだけ出ます。奇数だと倍になって賑やかになりますが、このレンズ程度のウニが好みです。一般にはかなり絞った状態、例えばF11、F16などでないと光条が出ないレンズもありますが、このレンズはF2で出始めます。

焦点距離とピント・ピントリング

このレンズ、一番近い時は0.18mまで寄ることができます。23mm、35mm換算では35mmという準広角ですが、さすがにここまで寄れると大きく撮影できます。撮り方によっては本当にこれは広角なのかという結果が生まれます。

近距離、開放で撮るとピント面が薄くなります。ほんの数ミリでボケてきます。動くものであると難しいです。次の作例ですが、かまきりです。距離は20cmくらい、微調整は自分が動いています。こんな距離だと相手が警戒して微妙に前後します。肩が凝ること(笑)。結果、顔からピントが外れたようです。

ついでながら昆虫。セミですが絞りはF2.8です。時にはやや絞ったほうがピント面が広くなり周囲の状況がわかりやすくなります。

付属のレンズフード

このレンズには付属品としてレンズフードがあります。以下の右のようなニョキと先端が延びた感じのものです。これが格好悪いとサードパーティー品をつけている方も多いです。大概は広がった普通のものですが、私自身、この付属品は格好悪いと感じません。それよりスマートで先端が何かにあたるというリスクを減らすのにもいいと思います。

このレンズ、逆光にはあまり強くないです。自然な白け方という感じですが、ある角度からだとイマイチな結果になります。それはかなり光軸に対して大きな角度、つまりサイドぎりぎりからの光線には弱いです。そういう場合はファインダーを覗きながら手でうまい具合にその光を遮ると途端にクリアになります。微妙なところです。下手するとその手がファインダー内に入ることもあるという感じです。

作例ですが、次は馬籠宿の一コマです。影でわかるように太陽が微妙な位置にあります。ファインダーを覗くとややフレア気味なんですね。それを手で遮るとややクリアになりました。

馬籠宿にて 2025年9月初め

因みにフィルター類は使いません。前玉の保護につけたいところですが、画質優先ということです。撮る場所によっては保護したほうがいいかもしれません。しかしこのレンズは防塵防滴ではないのでもしそうなったら買い替えようと思っています。それが嫌なら純正のWR付き(防塵防滴仕様)レンズにフィルターを付ければいいわけです。

電子接点

Xマウント用ということでボディへ情報が伝わります。何がいいかというとEXIFとピント合わせ時です。

EXIF

電子接点のないオールドレンズをマウントアダプターで使ったことを考えてください。全くレンズ情報がないので絞りがどうだったか、何のレンズを使ったのかがわかりません。

その情報があると後で確認ができるし、最近はカメラ内、またはRAW現像時にそのレンズにあった補正がかかります。

これまでいくつかの電子接点がないレンズを使いましたが、メモるのも面倒であり、頭で覚えていても後でF5.6かF8などあやふやになります。

ピント合わせ

厳密にピント合わせを行うとき、拡大表示を使います。ピントリングを回すとその情報がボディへ伝わり、そういうモードにできます。設定次第であり、使う使わないも選べますがこの機能はありがたいです。もしこれがないといちいち拡大表示に切り替える作業が出てきます。

被写界深度に期待するようなシーンでは無くてもいい機能ですが、薄いピント領域に合わせようとすると拡大表示は有効だと思います。なお、ピーキングというのもありますが、なかなかピントの芯に合わせるのは難しいです。

こんな作例だとやはり拡大表示でピントの芯を合わせたいものです。


まだまだこのレンズの性能を引き出せてはいませんが、今後も新たな発見をしていきたいと思います。

軽くていいよっ

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この記事を書いた人

カメラと写真、旅や車のドライブ、日々の工夫を発信します。北陸は石川県在住。気持ちは高校生で実態は軟弱なおじさん。

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